G&U技術広報誌vol.15

2026 vol.15 G&U 30 Report が今回の調査になります。 本調査では全国の都道府県、市町村、一部 事務組合といった下水道管理者に対して調書 を発出し、1560団体すべてから回答をいた だきました。調査内容は令和5年度末時点で 管理している基数と設置年、さらに不具合等 の発生状況に関してです。なにぶん設置基数 が膨大であり、初の調査ということもあって 質問項目は必要最小限としましたが、本調査 の結果を踏まえて管理の実態についてより深 掘りしていく余地があると考えています。 大きな自治体ほど古い蓋が多い傾向 平成末期の“第2のピーク”は更新か ―調査の結果、基数や設置年度について、 どんなことが明らかになったのでしょうか。 マンホール蓋の管理基数は約 1704 万基で、 およそ 1600 万基とされていた業界団体の推 計値に近い数字となりました(表)。設置年 度に関しては、平成10年頃に設置したもの が最も多く(図1)、これは国の下水道事業 予算のピークとも概ね符合しており、管路を 含めた下水道全体の整備と合わせてマンホー ル蓋の設置が進んできたことが分かります。 自治体規模別に見ると、都道府県は平成の前 半に(図2)、大都市では昭和 50 年代から平 成初期に設置年度が集中しています(図3)。 このピークの山は、自治体の規模が小さくな るに合わせて少しずつ後ろにずれていきます。 また、都道府県と大都市では平成の末期あ たりに2つ目の山ができています。これは整 備・拡張期に設置したマンホール蓋の更新が これらの時期に行われたためではないかと推 測しています。 1704万基のうち3割が設置年度不明 求められる情報のデータベース化 設置年度の調査では、「設置年度不明」が 約498万基に上り、全体のおよそ3割を占 めていることが明らかになりました。自治体 規模別に見ていくと、規模が大きいほど設置 年度不明の基数も多くなる傾向があります。 大都市ほど、下水道の整備時期が早かったこ とに起因するものと思われます。 更新需要の予測や優先箇所の区分など、ス トックマネジメントの検討を行う上で、設置 年度に関する情報は非常に有用です。正確な 設置年度は分からないにしても、過去の情報 や蓋の形状などを元に、大まかな設置時期を 整理しておくのも一案です。 一方で、そもそもマンホール蓋のデータ ベースを構築していないケースもあります。 マンホール蓋に関して押さえるべき情報は、 日本下水道協会の「下水道台帳管理システム 標準仕様(案)・導入の手引きVer.5」でも 明示されていますので、こうした資料を参考 に情報の把握と整理を進め、これらの情報を 元に優先順位をつけて適切に更新していくこ とが重要です。 事故・重大な不具合が計137件発生 ―不具合等の発生状況も調査されています。 どのような結果だったのでしょうか。 今回の調査ではマンホール蓋に起因する不 具合等が540件確認されました。このうち 大半を占めるのが「蓋取替を伴う不具合」で 430件発生していますが(図4)、事故や重 大な不具合を除けば、大半は比較的軽微な「が たつき」や「段差」によるもので、中には巡 視や住民からの通報により発見されたものも あり、「重大な不具合や事故が生じる前に交 換できた」とも言えます。 また、「事故に至った不具合」は66件発生 していました。これらの事故は、段差で車が 傷ついた、人がつまずいたといったものです が、幸いにも大怪我などはなかったようです。 一方で事故は生じなかったものの、マン ホール内部が地上から見えるようなマンホー ル蓋の破損・飛散・外れを「重大な不具合」 と定義しており、71件発生しています。原

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