G&U技術広報誌vol.15

2026 vol.15 G&U 18 特集 道路陥没事故と管きょ・マンホールのメンテナビリティ されていませんから、その考え方の整理をお 願いしました。また、今後も大口径管路の調 査を継続していくうえで不可欠な新技術の導 入・実用化の後押しや、専門技術者を持続的 に確保するために労務単価の引き上げの検討 も要望しました。さらに、今回の調査では対 象外だった管径2000mm未満の管路について も今後の管理方針を早く提示していただくこ となどを求めました。 ―今後、管路施設の管理強化を図っていく うえでの課題や対応策をお聞かせください。 少子高齢化で社会全体の働き手が減ってい ますから、技術者不足がこれから最も深刻な 問題になるでしょう。現場の人に光を当てて いく取り組みとあわせて、「その仕事に就き たい」と誰もが思える処遇に改善していくた めに、その原資となる調査費用について、労 務単価の見直し等が必要でしょう。 もう1点は、やはり新技術への期待です。 安全性の確保・向上だけでなく、労働力の減 少傾向に対応するためにも、AIやDXといっ たさまざまな新技術を導入して省力化を推進 していかなくていけません。 重点的管理と時間計画保全や状態監視 の使い分けでメリハリを付けた管理を ―今回行われている重点調査の対象は約 5000kmですが、管路施設全体では約49万 kmと非常に膨大なストックがあります。 全ての管路施設を同じように点検・管理し ていくことは物理的にまず限界があります。 国の第3次提言(令和7年12月1日、下水道等 に起因する大規模な道路陥没事故を踏まえた 対策検討委員会)で示されたように、「メリ ハリ」のある管理、つまり、重点的に管理す べき部分と、時間計画保全や状態監視を中心 に管理する部分とで、対応を使い分ける考え 方が必要でしょう。例えば、万一事故が起き たとき社会的影響が大きい箇所や腐食リスク が高い箇所などは高頻度・高精度で点検を行 う。逆に、リスクが低い箇所は経過年数を考 慮した頻度で点検を行うとか、多少の劣化が 見られる場合は改築・更新時期までは常に状 態を把握しておくというやり方です。 その具体的な「メリハリ」の付け方や考え 方は、間もなく国から詳しく示されるでしょ うから、当協会もその指針に基づいて、自治 体の方々にさまざまなアドバイスをしていけ ると思います。 マンホールの延命化に向けた適切管理へ 防食型蓋や多機能型蓋の活用も有効策 ―マンホール蓋を含むマンホールも、管路 施設の一部として適切な管理が必要です。 管路施設の中でもマンホールは、車両や歩 行者、住民の方との接点ですから、マンホー ルの管理瑕疵に起因する事故は多く発生して います。継続的な状態監視や点検を怠ると容 易に事故につながることを、管理者である自 治体さんは強く認識して、点検記録表などを 使ってきちんとした管理を行っていただきた いと思います。いま定められている点検方法 に沿っていれば、事故のリスクは十分回避で きると思います。 ―マンホールの管理に関して、さらに工夫 できそうな部分はありますか。 例えば車道のマンホール蓋は標準耐用年数 供用中の下水管内で潜行目視調査を行う作業員

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