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ISO/IEC17025試験所認定について  

ISO/IEC17025試験所認定制度とは



ISO/IEC 17025とは、試験又は校正を行う能力に関する一般要求事項を規定した国際規格です。
過去、国際間で貿易するためには、輸出国側で試験した結果があっても、輸入国側の規格に基づいて試験が行われていて、貿易が一時停滞するという問題が生じていました。
そこでWTOでは貿易の国際化、グローバル化に伴い、国や地域が異なっても一度試験を行えばその結果を共有化できることを推奨したことで制度化がはかられました。
また、ISO/IEC 17025試験所認定制度の目的:①国際間での試験結果の信任性を確保すること②試験結果の客観的な信頼性を確保すること

ISO=国際標準化機構(International Organization for Standardization)
IEC=国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission)


*相互認定制度のしくみ
相互認定機関であるILACやPLACにより認証された各国の審査機関が各国内の試験所の技能や規定に沿ってのシステム運用状況をチェックし、国際的な試験所としてのレベルに達しているとの審査に基づき、ISO/IEC17025試験所に認定する制度のこと。これにより、認定試験所の結果は他国でも共有化できることになりました。

*日本の審査機関
JNLA(試験事業者認定制度)/JAB(日本適合性認定協会)

認定制度の目的



●国際間での試験結果の信任性を確保すること
●試験結果の客観的な信頼性を確保すること

認定/維持するためには



試験所がISO/IEC17025試験所として認定を得て、維持していくためには、ISO/IEC17025の要求事項に適合しなければなりません。

●管理上の要求事項
第一者機関(製造者)や第二者機関(購入者)とは異なる第三者機関(試験所)として、その独立性が問われる。また、試験の結果や顧客情報の守秘義務を果たすための情報漏洩防止に関するシステム運用も求められる。なお、審査において要求事項からの重大な逸脱が会った場合には、認定取り消しになる。

1.第三者機関としての独立性に関する審査
・試験所の登記事項証明書の準備により確認。
・経営者に対し、職務遂行に必要な権限と経営資源の確保及び法律上の責任を維持できる組織の確立について
 面談で確認。
・試験機器の所有状況を資産台帳により確認。

2.情報漏洩防止に関する審査
・試験結果やデータの管理状況(書庫/パソコンなど)が外部からの侵入にも耐えられるセキュリティ性が
 確保されているかの確認。
・試験室及び試験品の保管場所は部外者の侵入が防止できる建物の構造やシステムの確認


●技術的な要求事項
試験所が行う試験結果の信頼性、客観性が確保できる能力及びその能力を維持するためのシステムの構築と運用に関する要求

1.技能試験に参加=試験技能レベルの審査
試験所は定期的(年に1回)に審査機関が行う「技能試験」に参加し、満足(参加した複数の試験所の結果との差異が範囲内に納まっていること)しなければなりません。満足しない場合には認定されない、または認定が取り消しになります。




2.試験所間比較=試験技能の維持
試験結果の品質保証及び試験技能レベルの確認/維持するために、他の試験所との比較試験を行います。他の試験所の結果との有意差がある場合は、その原因を究明し対策します。




3.試験機器の校正=試験機器の測定能力の維持
JCSS(日本校正事業者登録制度)認定業者による校正サービスを利用し、試験機器の測定能力について国家標準との関係を実証できる状態に管理します。